イヌを見ていたら、不思議に思えました②

Posted on 2011年10月17日

前回もご紹介したこちらの動画。これに関連してまた不思議に思えることが膨らんできました。

それは、ぼくらがこのイヌを見て「このイヌはこう思っているんだろうなあ」と擬人化、共感できる点です。イヌは自分の感情を言葉で表していません。目をしばしばさせて、口をゆがめているだけです。それでも、ぼくらはイヌの不安を”主観的”に感じることができます。

では、なぜ、こんなことが可能なのでしょうか?

ヒトの、擬人化・共感について非常に示唆的な動画があります。

祝!キーポンTV出演

これは宮城大学の小嶋秀樹先生が開発したインタラクティブロボット、Keeponです。
映像にもあるとおり、キーポンはヒトが指差した方向を見る共同注視を模倣することができます。キーポンと触れ合う子どもは初めのうちは得体の知れないキー ポンに距離をおいて接しますが、だんだんとキーポンがまるで生命を持った存在であるかのよう接し始めます。共同注視を初めとするキーポンの視線の動き、 たったそれだけで子どもは人工物であるキーポンを擬人化することができるのです。これは驚くべきことです。

イヌの動画、キーポンの動画、共通して言えることは、相手に自我、あるいは高度な認知能力が無くとも、共感・擬人化の能力の発現を誘発するような要素さえあれば、ぼくらは対象を自我を持つ存在として捉えることができる、と言う点です。

ぼ くらは物事を思考し、感情を生起し、それを表出できる高い情動性を獲得しています。けれど、それと同時に、そのような情動性を相手の仕草などから主観的に 読み解く認知能力も獲得しているのです。どのよう過程を経てこのような能力を獲得するようになったのかはわかりませんが、ヒトの社会活動に欠かすことがで きないこれら能力を研究することはヒト社会、認知能力を理解する上でとても大切なものになるでしょう。

なぜ子どもは人形遊びをするのか。
なぜイヌはヒト社会にこれほど溶け込んでいるのか。

共感・擬人化能力の再考はさまざまな大きな疑問への答えを導く、とても大切な鍵になっているように思えます。今後どのように発展していくのか、楽しみで仕方がありません。

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