Oppaiの心理学 リローデット

Posted on 2012年8月17日

「人工Oppai触りつつ視覚刺激が美女から野郎に切り替わった時に生じる情動的変化。でもこれって、可塑性無さそうだよなぁ。何となくだけど。野郎刺激見ながら人工Oppaiモミモミして、刺激が美女に切り替わった途端ムハー!!ってなるかな。ならんだろうな。」

Oppai と美脚とかしゆかに只ならぬ思い入れをお持ちでいらっしゃるcocoroshさんという方が、twitter上でこんなことをつぶやいていた(詳細は「おっぱいの心理学」および「おっぱいの心理学リローデッド」を参照)。そ して、いつものごとく、ぼくにとってもこのつぶやきの内容は大変興味深いものだった。というのも今年こんな論文がPNASに発表されたからだ。

Primary somatosensory cortex discriminates affective significance in social touch

実験の概略は次の通り。

fMRI の中で横たわっている被験者(男性)は脚を触られる。被験者はその様子を直に観る事が出来ないが、頭上に設置されたモニターを観る事が出来る。モニターにはそれぞれ「女性」あるいは「男性」が映し出され、被験者はこれをもとに脚を触っている人が女性なのか男性なのか判断する。脚を触られている時の 一次体性感覚野(S1)の反応を観察したところ、男性に脚を触られている時よりも女性に脚を触られている時の方が活性が高まるという事が分かった。また、女性に触られている時の方が快の情動を示すこともわかった。けれど、ここが、この研究の最大の味噌なのだが、実は被験者の脚を触っているのは全て の条件に置いて「女性」なのだ。にもかかわらず、「男性」の動画を観て「男性」に脚を触られていると思い込んでいる被験者は体性感覚野の低活性や不快情動を示したのだ。まさに、裏切りセオリーによる現象の発見だ。

本来、S1は痛みや触覚刺激に対して自律的に反応する感覚野であると考えられていたらしい(ぼくもこのあたり専門外なので間違っていたらごめんなさい)。そのオートマチックな反応を示すはずの領域が、社会的文脈によって活性を異にする、というのはとても興味深い。思い込みにより受容野の段階で違いが生じているというのは、ある意味絶望的にも捉えれるが。

翻ってcocoroshさんのつぶやきを観てみれば、この研究と極めて親和性が高く、社会認知に基づくメタレベルの性的覚醒がいかにして生じ得るのか、その一端を解き明かせる気がしてきませんか?

何度となく言及している、裏切りセオリィに基づく実験設計としては極めて古典的な手法かもしれない。しかしながら、個体間の社会認知において、この手法がとられている心理実験以外の研究はまだまだ少ないように感じられる。今後、このような裏切りセオリィを使った研究が益々盛り上がっていく事を期待すると共に、いつか具現化したい実験計画の実行に胸を高鳴らせたいと思う。

Be the first to leave a comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です